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2006年7月 8日 (土)

パニック・フライト(原題:RED EYE)

今日は以前ちらっと紹介したこの映画を鑑賞。

D111751226パニック・フライト('05米)
原題:RED EYE
監督:ウェス・クレイブン
音楽:マルコ・ベルトラミ
出演:R・マクアダムス、キリアン・マーフィ、ブライアン・コックス
ローラ・ジョンソン、ジェイマ・メイズ、ジャック・スカリア
評価:★★★★☆

一流ホテルのマネージャーのリサ(レイチェル・マクアダムス)が、勤務地であるマイアミへ戻る飛行機で隣に座った優しい男性リップナー(キリアン・マーフィ)の正体は、国家要人暗殺チームの一員だった。リップナーは、計画遂行の鍵を握るのはリサだと迫り、『協力しないと父親(ブライアン・コックス)を殺す』と脅す。リサの必死の抵抗は防がれ仕方なく協力をしてしまうが、それでも何とか暗殺を防ぎ、そして父を守るため更なる抵抗を開始する・・・。


以前も書いた通り、内容が飛行機を舞台にしたサスペンスということで、ジョディ・フォスター主演『フライト・プラン』('05米)の便乗商売タイトルを付けられビデオスルーとなってしまった本作ですが、内容はかなりの傑作でした!! さすがウェス・クレイブン! 全米でスマッシュ・ヒットしたのもうなずけます。(ちなみに全米では2005年8月公開で、”わざと”『フライト・プラン』(2005年9月公開)に対抗して公開されています)

なお、この『パニック・フライト』、舞台は飛行機の中だけでは終わりません。終盤はリサの実家を舞台にしたリップナーとの最終決戦へと進みます。ここがいかにもウェス・クレイブン監督らしい演出で、緊張感の中にちょっとした笑いもある『スクリーム』('97米)っぽさがあり楽しめました。音楽を担当しているのも同じマルコ・ベルトラミなので相乗効果バツグンです。

主演のレイチェル・マクアダムスは元々注目していた女優さんだけど、やっぱり良かったです。日本でまともに公開された出演作は今のところ『きみに読む物語』('04米)しかありませんが、アメリカでは出演作が次々とヒットし、当然のように人気が出てきています。顔立ちからも今後大物になりそうな予感もします。

そう考えると本当に惜しい。日本ではやはり有名スターが出ていないとヒットさせるのは厳しいのことは理解できるし、他にも時期や劇場の問題もあり、最終的にタイトルを含め『フライト・プラン』のDVD発売に合わせたビデオスルーが賢明と配給元のアスミック・エースも判断したのでしょう(買った店でも当然のように並んで置いてあった)。しかしこれだけの傑作サスペンスなんだから、宣伝の仕方によっては何とかなるんじゃ・・・


ならねーよな、やっぱ。


『パニック・フライト』は、劇場だと10代後半〜20代後半がメインターゲットの映画だと思いますが、日本でその年代くらい人が映画を見る場合、たいていの人は『海猿2』とか『嫌われ松子の一生』、今後の作品だと『涙そうそう』・・・全部東宝配給の作品ですが、そのての映画か、洋画は見たとしても超話題作だけ・・・それが現状です。

ここは日本だから、国産映画がヒットするのはもちろん良い状況だと思う(と言っても東宝の一人勝ちは×)、だけどこういう状況が、

シネコン行ったら全8スクリーン中、『ダ・ヴィンチ・コード』を3スクリーン、『嫌われ松子』を2スクリーン、『海猿2』を1スクリーン、残りの2スクリーンで6作品くらいを刻みながら上映・・・みたいな状況を招くんです。

まぁ、寂しいけど「それでいいじゃん」って人がほとんどかもしれない。
とにかく、


超話題作以外の洋画も頑張れ!!


愚痴が結構入りましたが、最後に、キリアン・マーフィの怪しさっぷりが良かったことと、上映時間が短かくて(本編だけだと80分かからないので短か過ぎる感もある)、特典の音声解説付きと連続で鑑賞したことを伝えて終わります。

下は全米公開版ポスター
Redeye_poster


最後の最後に、現在日本で見る事ができる上記以外のR・マクアダムス出演作を2本紹介。

Hotchick_posterホット・チック('02米)
原題:THE HOT CHICK
監督:トム・ブラディ
出演:ロブ・シュナイダー、アンナ・ファリス、レイチェル・マクアダムス
媒体:ビデオスルーのため、市販DVD
評価:★★★★☆

一言:おっさんと女子高生が入れ替わるコメディ。超笑えます!


Meangirls_posterミーン・ガールズ('04米)
原題:MEAN GIRLS
監督:マーク・ウォーターズ
出演:リンジー・ローハン、レイチェル・マクアダムス、ティナ・フェイ
上映:O阪での上映ナシのため、市販DVD
評価:★★★☆

一言:”キュートで過激なラブコメディ!”って書いてあります。この頃のリンジーは良かった・・・

なお、7月15日より出演作『幸せのポートレート』('05米/原題:THE FAMILY STONE)が公開されます。

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コメント

シネコンの現状に憂いているけど、メジャー(大資本)は大勝、それ以外細々と、っていうのは日本もアメリカもかわらない。
まさに、格差社会、勝ち組と負け組の構図だよ。

アメリカンドリームって言葉があるけど、アメリカにも階級があって下層社会から上流階級に這い上がって行くのは凄く難しいらしい。だから”ドリーム”なんだって。

しかし馬鹿なブッシュが大統領やってるアメリカでも、見てる人は見てるもんで、低予算で大学生が作ったような作品でも拡大公開されて、ボックスオフィスで上位に来たりするんだよね。

ワールドカップ、イタリア優勝。PKじゃ仕様がない。ジダンは最後に、暴れん坊の正体を現したね。

投稿: crazy88's | 2006年7月10日 (月) 06時37分

crazy88'sさん
そうなんですよね、確かに。アメリカのその辺の階級の差なんかはティーン向けのコメディ見ててもよく分かりますよ。大変なんだろうな〜って。

なので俺が言っているのはそんな事じゃないんですよ。映画の事においてもう根本ですね。アメリカでは映画が文化ですけど、日本の場合、映画はほとんどサブカルチャーという事です。
俺が一番嘆かわしいのはココであって、なにもシネコンの現状を憂いているわけじゃないんです。シネコンだって商売でやってるわけですからお客さんの入る映画をやるのは当然ですからね(興行システムによってそうもいかないシネコンもあるけど)。
ようはそんな状況にしてしまっている”見る側”を憂いているわけです。「洋画も見るんならもっと色んな映画を見てくれよー」と。ただ、こればっかりは日本人の性格だからどうすることもできないんですけどね。

まぁ、興行システムも決定的に違うんですけどね。日本の場合ヘタすると独占禁止法にひっかかってますから。もうちょっと日本のシネコンも会社によってカラー変えて行かないと、これだけシネコン増えると共倒れですよ・・・。

W杯、フランスも頑張りましたけど、イタリア強かったですね。ジダンはマテラッツィに「テロリスト」と言われたとか・・・。

投稿: らーうー | 2006年7月11日 (火) 00時09分

crazy88'sさん
追伸
なので日本のシネコンも必ずしもメジャーが大勝するというわけではないんです。ヘタするとコケてる作品が多いくらいです。メジャー配給の『ポセイドン』なんかがコケたように。日本で上映する洋画は、『M:i:3』、『ダ・ヴィンチ』のような”超”のつく話題作か、”ピクサー作品”以外はヒットしない・・・年々その傾向が強くなってるんです。

投稿: らーうー | 2006年7月11日 (火) 00時26分

らーうーさん、コメント&TBありがとうございました。
この映画、本当にキチンと作られていて楽しめました。
『スクリーム』のような笑える場面もキチンと残し、ヒッチコック作品に出てくるような美しいヒロイン、レイチェル・マクアダムスのアップを撮り続けてくれた監督に感謝!です。

シネコンの話は私もほぼ、同意見です。
だらだら、超大作を何週間も上映しているのは、もちろん収入が見込めるからでしょうが・・・
見る側の意識が大作だけに集中している最近の傾向がとても気になりますね。

それと、最近シネコンで『ブロークン・フラワーズ』を観た時の事なのですが、私の横の席で・・・
お子さんがシネコン内でアニメ映画を見ている間、親御さん夫婦が時間つぶしに嫌々、全く興味の無いこの洋画を見てらっしゃったのです。上映前「始まったら寝るから終わったら起こして」とか「このオジイサン(ビル・マーレイの事)、何歳なんだろね?」とかの発言が気になって、気になって・・・^^; こっちは真剣に観に来てるのに・・・
結局、上映中殆ど寝ていて鑑賞後に「面白くなかった!これならコナン見た方が良かったわ!」と、鑑賞後、自分の横で怒ってらっしゃったのですが、なんだか寂しい思いになりました。
これでも一応、儲けになるのですよね。
シネコンの上映作品の選定基準、宣伝の仕方、よく分かりません・・・
都会なら、ミニシアターに好きな作品を観に行けますが、地方や郊外ではショッピングモールに付随しているシネコンですから(最近都会もシネコン率増えてますね)家族向けの作品上映回数は今後、益々増えていくのでしょうね・・・マスマスサブカルチャー化していきそうで、少し寂しいです。

長文失礼いたしましたm(__)m

投稿: uniko@ニャンくん | 2006年7月15日 (土) 02時44分

uniko@ニャンくんさん
コメント有り難うございます。
実は私、つい最近まで大阪:梅田の某シネコンで社員をしていたので読むと色々頭痛いです(笑) ただ、細かい事を少しだけ話すと、郊外のシネコンと梅田のようなメイン館(チェーン劇場)での番組の組み方は全く異なります。
郊外のシネコンの場合、番組編成の権利はほぼ100%ありません。全て東京本社で決まります。出来るのは人気のある作品の回数を増やしたり、大きな劇場に移動させたり、逆にお客の入らない作品を2週目からいきなりレイト一回にしたり・・・そんな感じす。逆に梅田のようなメイン館の場合、詳しくは話せませんが様々なしがらみから特に作品がコケた場合、たとえ入らなくてもシアター移動・回数変更等、なかなか出来ないんです。

それからお客さんの話ですが、uniko@ニャンくんさんが言うような酷い親御さん、たくさんいます。結局まだまだ不景気なこのご時世、親御さんにしてみれば映画ほど便利なレジャーはないんです。とりあえず家族を連れてきたら後は座席で寝てればOKですから。料金も他のレジャーに比べるとタカが知れてますしね。遊園地なんか行ったら高い料金払った上に、一緒に動き回らなきゃいけませんからね。uniko@ニャンくんさんが遭遇した人は、まだ同じ施設(建物)内にいるだけまだマシな気もします。マナーは別として。郊外と梅田では周りの環境の違いもありますが、子供だけ劇場に置いて親御さん達は外に遊びに行くという・・・ヘタすれば劇場を託児所代わりに使うお客さんは”かなり”います。見てて可哀想でしたもん。たかだか長くて2時間、一緒に見てあげられないのかと。一概には言えないと思いますが、ろくな子に育たないだろうな。なんて思った事が何度あった事か・・・。

投稿: らーうー | 2006年7月15日 (土) 05時49分

こんにちは~お邪魔します♪
キリアン・マーフィー・ファンのラクサナです。(笑)
この未公開な傑作の話題から、日本のシネコン等での現状まで、熱意のこもったコメントをいろいろと読ませて頂いて勉強になります。
やはり映画館の現状は、なかなか厳しいものがありそうですが、観る側が動かしていく必要が大きそうですよね。
昨年熱意ある有志の方々のネットでの呼びかけなどで、やっと公開された『ホテル・ルワンダ』、その素晴らしさと観られたことの喜びに胸が震えた作品でした。
何も大きな感動作でなくとも、『パニック・フライト』のような優れた娯楽作品もスクリーンで観たい思いは同じなんですが・・・。
ところで、レイチェルの出演作『ホット・チック』と『ミーン・ガールズ』、私もDVDで鑑賞しました。ロブ・シュナイダー好きなんですよね。(^^;やはりなかなか彼の主演作を劇場で観るのは困難なんですけど・・・大きなスクリーンの前で大笑いしてみたいものです・・。^^

投稿: ラクサナ | 2006年7月16日 (日) 12時04分

ラクサナさん
『ホテル・ルワンダ』私も見に行きました! ドン・チードルが好きなもので。あれは本当にいい映画でしたね。エンディングの歌に感動してサントラも買いました。

ロブ・シュナイダー好きなんですか(笑) 実は私も好きなんですが、あまりいませんよね。嬉しいです。今のところ主演作で劇場公開した最後の作品、『アニマルマン』も面白かったですね。『デュース・ビガロウ ヨーロピアンジゴロ』も早く見たい。でも実は『〜激安ジゴロ』をまだ見てないんです。DVDは持ってるし、昔ビデオにも録画したんですが・・・近いうち見ます!

投稿: らーうー | 2006年7月17日 (月) 18時51分

うわっ、『デュース・ビガロウ、激安ジゴロ!?』是非ご覧下さいませ!私はソレでロブ・シュナイダーのファンになりました。(笑;)やはり下ネタテンコ盛りですが、かなりの傑作だと思います。『ハムナプトラ』のオデット・フェールが、イケ面ジゴロ役で出ているのも一興でした。(笑)

投稿: ラクサナ | 2006年7月18日 (火) 09時59分

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受信: 2006年7月15日 (土) 02時08分

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