日本沈没('73)
いよいよ昨日から『日本沈没』が公開されテレビでは連日、主演のスマップ草彅剛があちこち出まくって宣伝してます。
日本沈没('73東宝)
監督:森谷司郎
原作:小松左京
出演:小林桂樹/藤岡弘/いしだあゆみ/丹波哲郎/二谷英明
/滝田裕介/夏八木勲/神山繁/中條静夫/名古屋章
放送:CS707 日本映画専門チャンネル
評価:★★★★
言わずとしれた小松左京の大ベストセラーの映画化にして、東宝特撮陣による渾身の大作。大地震によって地盤が液状化する演出などは実際に科学者に取材して撮影されたという。地震・噴火・土砂崩れといった自然災害の恐ろしさがリアルに表現されている。深海潜水艦・わだつみのなかで日本海溝の異変に気づいた小野寺(藤岡弘)と田所博士(小林桂樹)。二人は政界・財界のトップによる“D計画”のために働くことになり、綿密な調査の上、恐るべき推測に到達する。日本列島が海に沈もうとしているのだ……。
(allcinemaONLINE解説)より
小学生の頃テレビで見たと思います。しかしほとんど覚えていないので初めて見たようなものですが、う〜ん・・・かなり見応えありました。内容も、そして特撮も。33年前の作品ですが、今見ても充分地震による被害(被害どころの騒ぎじゃないですが)の恐さが伝わってきます。
内容はほぼ、「地殻変動によって日本が沈没することになったら、この日本という国(政府)はどう動くのか?」といったシュミレーションが中心になっていて、藤岡弘といしだあゆみのロマンスは完全に添え物になってます。ただ、最終的に日本が沈没してしまった後、その二人を中心に”日本人”としての希望の光を見せたところで話は終わります。
しかし色々と考えさせられました。現実の世界では、北朝鮮のミサイル発射問題で国連の決議がどのようになるのかと盛んに報道してますが、この作品でも頻繁に国連が出てきて「日本をどのように救済するのか」「1億1,000万人(当時)の難民をどこの国が受け入れるのか」と議論をします。しかし結局は、”世界は一つ”なんて絵空事。現実もそうですが自分の国の事しか考えてないのかなと。そう思いましたね。
結局国連がどうにもならないということで、山本総理(丹波哲郎)が各国と直接交渉をし、いくつかの受け入れ先を確保しますが、「俺だったらアメリカがいいな」と思うのと同時に「中国は嫌だな」とか考えてしまいました。しかし俺がそんなちょっとのんきな考えをしている一方で、劇中では、沈没に対し国がとるべき行動の選択肢の一つとして「そのままなにもしない」という究極の選択がありました。国がなくなるなるのなら、日本人として日本と共に消えて行くという選択。今、これもよく話題になっている”愛国心とは何か”という考え方ですね。政府としてはその方法を選択することはありませんが、この沈没を予知した田所博士(小林桂樹)がラストにとった行動にはちょっと考えさせられるものがありました。
リメイク版は、予告編を見る限り恋愛色が強いような感じがしますが、どんな風にリメイクされているのか? そして田所博士、リメイク版では豊川悦司が演じていますが、予告編を見る限りマンガっぽいキャラに見えますが大丈夫なんでしょうか? キャラ設定自体が違うのか? いろいろと楽しみです。
すでに見た人からはあまりいい評判は聞こえてきてませんが、日本映画でこれだけ楽しみな映画はなかなかないのでぜひ劇場の大スクリーンで見たいと思います。
そういえば晩夏公開予定『日本以外全部沈没』もちょっと気になります。
ちなみに今日は昼間にこの作品も鑑賞。
難波金融伝 ミナミの帝王 劇場版/偽装結婚('95ケイエスエス)
監督:萩庭貞明
出演:竹内力/大森嘉之/竹井みどり/可愛かずみ/結城哲也
/大杉蓮/ルビー・モレノ/佐川満雄/松本竜助/春やすこ
放送:CS261 チャンネルNECO
評価:★★★☆
このシリーズ、今まで俺が見てきた中では「危ない橋は渡るけども血は流れない」という印象があったのに、今回はちょっとえげつないく、若干恐い感じでした。まぁ、最後はいつも通りスッキリ一件落着です。
役者では亡くなった松本竜助がいい味出していてちょっとジ〜ンとくるところあり、他、今みたいに有名じゃなかったけど主にOVで名バイプレイヤーだった頃の大杉蓮も出てます。そして春やすこ。懐かしい〜。
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コメント
73年版を観たのは、らーうーさんと同様、幼い頃でした。テレビで何回か再放送されたのを観たと思います。あの頃は、映画館で上映されてからテレビで放映されるまでの期間は、長かったと思います。今のように、1年後にはテレビで放映、なんて事は無かったと思います。
子供心に、怖かったという印象がありました。かすかに記憶に残っているのは、ヒロインが電車に乗っているシーン、大地がひび割れているシーン等です。
投稿: とみ | 2006年7月25日 (火) 07時14分
とみさん
コメントありがとうございます。
私は特に幼い頃邦画が嫌いだったので、これだけ有名な作品でもまともに見たのは今回が初めてみたいなものでして・・・。
でも驚いたのは、今見ても十分恐いし、こっちのほうが色々と考えさせられたって事です。リメイク版見て家に帰っきて、ちょっとだけのつもりでDVDを再生してもついつい見入ってしまうし・・・とにかくグイグイ引き込まれるんですよねー。
投稿: らーうー | 2006年7月25日 (火) 21時45分